路傍亭@はてなブログ

備忘録とか記録とか

隠し砦の三悪人

どひゃひゃひゃ、これは面白い。上映の2時間があっという間に過ぎた。

良い具合にデタラメで、けれん味山盛りに物語がどんどん進んでいく。実直な六郎太、欲深で小心者の新八、抜け目のない武蔵という判りやすいキャラ付けの3名の掛け合いが楽しく、また、悪役の造形が強烈で、敵役の鷹山の、目立つ傷もそうだけど、人間の膂力ではありえない豪快な二刀流をSFXで魅せる。このへんクロサワのリメイクとするよりスターウォーズ等のリメイクと見るほうが腑に落ちるやも。

さらに『絵』が広くて綺麗だ。アララギ山を行くシーン、山上の山の民の踊りのシーン。スクリーンの外にちゃんと広い世界がある。単純な正面バストアップが無く*1全てのアングルに判りやすく意味があって丁寧に作りこまれているのがわかる。*2エピローグのシーンとか俺は好きだなあ。
樋口爆発も健在で、これでこんなに豪快に爆発するかー*3といった感じに惜しげもなく城が爆発している。

ストーリーは「裏切り御免」とラストの雪姫と領民の関係を示すエピソードが物語に綺麗にサゲを作っててすっきりしている。

ロードムービーのように目まぐるしいエピソードの面白さと大きな画面の絵の綺麗さを楽しむ娯楽映画でした。

*1:これが褒め言葉になる邦画の状況ってどうかと思うが

*2:これをテレビ画面で見たらゴチャゴチャとして判りにくくなるんだろうなあ。

*3:これが良い具合のデタラメさの1つ