路傍亭@はてなブログ

備忘録とか記録とか

京都瓢池園

六本木の泉屋博古館にて昨年の12月に展示されていた企画。

西洋の食器に和の意匠を乗せたり,モダンなデザインをとりいれたり実験的な所はあるが,今から見ると大部分が「京都駅で売ってる残念な土産物」になってるのは時代のせいなのだろう。
当時(明治後期から大正)て琳派の意匠的なデザインが流行ってて、それがその後のモダンなデザインへの橋渡しになったのかもしれないが、その過渡期は過渡期ゆえに、今見ると、非常に中途半端。それゆえ「幻の」ミッシングリングになってるのかもしれない。

黒漆仕立てや曲げ輪仕立ての「焼物」は試行錯誤のあだ花。意欲は買うけどやっぱ変だ。

その中でも、鉄釉染の力強い茶色の色合でシンプルな図柄の器が私は好きだ。鉄釉象嵌鴨川火入,染付鉄絵猫柳文徳利などは、遊び心も備えて更に良し。
赤色にモダンなデザイン化した鳳凰の絵をいれた柿釉陰刻鳳凰文菓子鉢も好き。色絵橋流水文盃は、サイケなデザインが気になる。

濃密な絵の瓢池園の保守本流からはずれる風合いの作品が俺好みなんだということが分かった。