路傍亭@はてなブログ

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立川談笑独演会@お江戸日本橋亭 (12月16日)

2ヶ月くらい前に前売りが売り切れだったのに空席が目立ったのでアレ?と思っていたら、談笑さん口開けに「独演会の予約を夏ごろ始めたのですが、半年も前に予約すると忘れている人が20人くらいいまして(笑)」とのこと。来年はどうなることやら。

最初のマエオキは今年を振り返る。今年もいろいろありました。
あとで気づいたのですが、談笑さん、ここでウケの良い話題は後の噺のクスグリに入れています。多分、ウケの悪い話題はクスグリからはずしているんでしょう。客層を見るだけじゃなく、こういうリサーチをして、すぐ噺を加工しているんですねい。これはすごい。

1席目は『たいこ腹』若旦那の鍼の道楽に太鼓持ちが苦労する噺。例によって色々な描写が過激に。筋立てはスタンダード。
2席目は『粗忽の使者』改作して使者が南の国の外交官で日本の外務大臣に伝言をするのだが、粗忽で思い出せなくて苦労する噺に。大臣室という大仰な舞台と粗忽の取り合わせが可笑しいが、変な状況がまだ徹底されていない感じ。

この2席は、この形で演るのは初めてで、今後も無いと途中で言ってましたので、さらに練るつもりなんでしょう。どちらもシッチュエーションコメディで面白い要素を入れ易いので期待しています。

中入り後は『シャブ浜』
これはもう談笑さんの古典になってしまった感があります。前の席のアベックが出だしで「これシャブ浜だよ」と笑顔で顔を見合わせてたくらいに。
途中の壮絶な盛り上げからラストの公園の今風の和解(客席の電気を消す演出付き)まで堪能しました。

演出で凄いなあと思ったのが、ケンちゃんがシャブを打って時間感覚がおかしくなるところ。1本打つたびにいつのまにか1ヶ月たっていたり、住んでた家が無くなってホームレスになっていたり。言葉だけで演じる落語だからこその場面展開の速さで眩暈がしそうでした。

最後、年末恒例のプレゼント大会。訳のわからない色紙やら処分に困るような手ぬぐいやら(笑)私は残念ながらハズレで残念賞の『白い恋人』セットでしたが、1つ1つさらに包装して談笑さんの千社札2枚付きなのでかえってお得だったかも。